プラスチックレンズの正しい取り扱い方
構造的特徴
まずプラスチックレンズの構造的特徴をご理解ください。
プラスチックレンズは、基材の上に何層ものコートがほどこされています。
そのために使用環境や条件によって、キズが付いたり、コートがはがれたりします。
これからいくつかの例をあげて、「キズ」や「ハガレ」がなぜおこるのかをご説明します。
プラスチックレンズの性質をよく理解して、正しい取り扱いを心がけてください。
取り扱い 1(クラック)
プラスチックレンズは、60℃以上に加熱されますと、レンズ基材とハードコートは膨張しますが、反射防止コート、撥水コートは膨張しません。
このため基材とハードコートに引っ張られて、ひび割れの原因となります。
レンズ面に見える無数の細い線が「クラック」と呼ばれる現象です。
取り扱い 2 (カン)
ひび割れ(クラック)の状態でさらに加熱されますと、フレーム枠が圧力となって「カン」と呼ばれる、レンズの破損を招くことがあります。
取り扱い 3
メガネのお手入れは、サンドイッチを持つくらいの力で軽く拭いてください。
硬い異物が付いている状態で拭き取ると「キズ」の原因になります。
取り扱い 4
多数のキズやクラックが入ったレンズに水分や化学製品・薬品が浸入するとコートの「ハガレ」の原因になります。
取り扱い 5
メガネを無造作にテーブルの上に置いたり、そのままポケットにしまい込んだりすることはさけてください。
ふちなしメガネはレンズがフレームに保護されていないため、硬いものにぶつけると、カケる場合がありますのでご注意ください。
取り扱い 6
メガネを使わないときは専用のケースにしまうことで、こすれキズを防ぐことができます。
取り扱い 7
アルカリ性や酸性の洗剤などの化学製品・薬品、整髪料等がレンズに付着すると、コートがはがれたり、シミとなって取れなくなったりします。
取り扱い 8
レンズのシミやハガレは、視界の妨げにもなります。
取り扱い 9
強引にメガネをはずすと、レンズの破損を招くことがあります。
特にふちなしフレームの「ツーポイント」とよばれるメガネをおかけの場合は、気をつけてください。
取り扱い 10
かけはずしをゆっくりと行うことで、ひび割れや破損のリスクが減ります。
※参考元: 日本医用光学機器工業会 眼鏡部会 作成資料
プラスチックレンズの厚みについて
プラスチックレンズ厚み比較表
メガネを作る際、『このフレームだと、レンズの厚みはどのくらいになるのかな?』と気になった事はございませんか?
『マイナス(-)レンズ』の厚みは、図のように、レンズの中心が一番薄く、周辺部にいくにつれ、厚くなります。メガネフレームに加工した場合でも、同様に【マイナスレンズ】は、縁(コバ)が厚くなります。
簡単な計算を使って厚みを求めることができます。
- 1.計算方法はあくまでも、概算値となりますので、実際のレンズの厚みとは多少の誤差が生じます。予めご了承下さい。
- 2.乱視度数(C)は考えず、球面度数(S)のみで計算して下さい。
【計算式】
{(フレームPD※-瞳孔距離(PD))+ 玉型サイズ} ÷ 2 = レンズ中心からメガネの縁(耳側)までの距離
※フレームPD=玉型サイズ+ブリッジ幅
<例>
- 1.玉型サイズ 53㎜
- 2.ブリッジ幅 18㎜
- 3.瞳孔距離(PD) 64㎜
- 4.レンズ種類 1.55球面
- 5.メガネの度数 R:S-5.00 L:S-4.00
{(53+18-64)+53}÷2=30
計算式で、「レンズ中心からメガネの縁までの距離」を求めたら、厚み比較表で厚みを求めます。
【厚み比較表の見方】
レンズの度数およびレンズ種類とレンズ中心からの距離の交わったところを見ます。
この場合、R:S-5.00 L:S-4.00の1.55球面 とレンズ中心からの距離30の交わったところをみると、それぞれRは5.2mm、Lは4.5mmになります。
目をみはる鮮明度(鮮明度3Dマップ)
レンズの周辺部を見たときの度数ズレにより鮮明に見える範囲は限られてしまいます。軽度ではあまり気にならないのですが、強度になるとその影響は大きくなります。非球面レンズは自然に見える視野が広くなります。
ただし、見え方や感じ方は、レンズの種類、度数の強弱、枠の大きさなどの影響もあり、個人差も大きいので、図はイメージとしてご理解ください。








